CILSはイタリア語のレベルを証明する資格で、レベルは下から順にA1, A2, B1, B2, C1, C2です。シエナ外国人大学が主催で、イタリア政府認定の資格となります。
私が取得したB2は勉強や仕事でも自分の意思を的確に伝えられるレベルで、イタリアの大学に入学する場合、語学試験が免除されます。
イタリア語学習者でCILSを受験したいと考える人は多いと思いますが、検索してみたところ意外と経験談が少ないですよね。
この記事では2018年12月のCILS受験で、B2を取得したときの勉強法を紹介します。最新の情報ではないのですが、CILS B2を取得した体験談と、どんな勉強をして取得できたのかが分かります。
イタリア語バックグラウンド
タイトルにある通り、私はイタリアに1年弱留学していました。もちろん、イタリアに1年弱留学すれば誰でもB2が取れるわけではありません。
イタリアにいる間にイタリア語にどっぷり浸かっていた方だと思いますが、帰国後もCILS B2の参考書を解いて対策をして試験を受けました。
CILS B2合格点
CILS B2では5科目それぞれで11/20点以上とる必要があります。4/5科目は11点以上をとれても、1科目でも11点以下のものがあれば不合格です。
ただし、1年以内に不合格だった科目だけ受験し11点以上とれれば晴れて合格となります。
私は長文読解のみ2回受けています。
2017/12月 リスニング、文法、作文、スピーキング: 合格 長文読解: 不合格
→CILS B2不合格
2018/12月 長文読解: 合格
→CILS B2合格 Total 63/100点
※試験に関する最新情報は、イタリア文化会館のHPをご確認ください。
リスニング 13/20点
リスニングに関しては、留学の経験が大いに活きたと思います。毎日イタリア語を聞き続け、耳が慣れていきました。日本でイタリア語のリスニング力を上げるには、とにかく聞く頻度を増やすことが大切です。イタリア語のラジオやニュースを聞くことをお勧めします。
Casa Suraceはイタリアの出身地域別(特に南部)あるあるを、家族や旅行、友達との集まりなどをコメディ風に動画にしています。10分前後と長すぎないので、気分転換に見てもいいですね。このスピードのイタリア語を理解できれば、かなりリスニングのレベルが高いと思います。
長文読解 15/20点
長文読解は一度不合格になり、その1年後にもう一度受けて合格した科目です。留学中だと話す・聞く機会は自然と増えますが、長文は自分から取り組まないと力にならないことを実感しました。
これはもう、ニュース記事などを自分で読み、分からない単語を調べるという繰り返しです。何度も単語を調べていると「あれ、これ前も調べたことがある」という単語が絶対に出てきます。
そういう単語は自分でノートにまとめ、寝る前10分などと決めて、見返す習慣をつけると、語彙が増えて長文でも読みやすくなります。
文法 11/20点
文法についてはどんな問題が出るかを知って練習したいので、問題集を購入するかイタリア文化会館図書室で閲覧・購入してください。Kのが使用していたQuaderni CILS: Livello DUE-B2は、amazonでは現在取り扱いがないようです…。
Quaderni CILS: Livello DUE-B2/Guerra Edizioni Guru
Amazon | Quaderni CILS: Livello DUE - B2 + CD (new ed.) | Deledda, Grazia | Words & Language
Quaderni CILS意外だと、Traguardoという問題集があるようです。
Traguardo CILS B2/Klett Sprachen GmbH
よい文法書も1冊は持っておくとよいです。Kのが使用していたのはこちらです。
作文 11/20点
作文については、イタリア人の友達が添削してくれたお陰です。
日本でイタリア語を勉強していて「添削してくれるイタリア人の知り合いなんていないよ!」という方はHello Talkを使ってください。意外と細かい文法ミス、スペルミスが減点の要因になるので、自分が書いた文章は必ず見直してください。
※Kのはフランス語学習でHello Talkを使用していました。詳しくはこちら↓
スピーキング 13/20点
スピーキング力は、まさに留学経験によるものです。イタリア人同士の会話に何とか参加したくて、全然上手く話せるわけじゃないと分かっていながら、発言できる隙を狙っていました。語学は口に出さないと上達しないですから。
日本に住んでいてイタリア語を話す機会がない方は、まず日常のひとり言をイタリア語に置き換えてみてください。簡単な文でも、口に出さないと身に付かないからです。
試験対策としては、鏡に向かってイタリア語を話す自分を観察したり、自分のイタリア語を録音して聞いたりして、客観的に自分のスピーキング力を分析してみて下さい。
どの発音が苦手か、どんな内容を話そうとしたときに言葉が途切れたのか。分析から見えてきた弱点を1つずつ克服していけば、B2で合格できる水準までは上げることができると思います。
まとめ
イタリア留学経験者がCILS B2を取得した勉強法をご紹介しました。
イタリア留学経験がある/ない、日常生活でイタリア語に触れる機会がある/ないで力を入れる項目は変わってくると思います。自分が特に苦手な箇所はどこで、どんな勉強法で苦手を克服するればよいかという参考になれば嬉しいです。