イタリアは観光、料理、美術、ファッションなどの分野で、日本だけでなく世界から人気のある国ですよね。
イタリア料理が好きだったり、イタリアの美術に興味があったり、それらをさらに極めたい方は、イタリア語を勉強してみるのはいかがでしょうか?
今回は、CILS B2を取得している私が、イタリア語学習で難しいと思うところをご紹介します。特にイタリア語初学者が引っかかりやすい箇所について、対策もご提案しますので、びびり過ぎずイタリア語の学習を始めてみてください!
動詞の活用が多すぎる件
いきなりですが、イタリア語は動詞の活用が多く、日本人からするとなかなか馴染みがなくて難しいです。
例えば、英語のbe動詞はam, are, is, was, were, been, beingのように活用しますよね。doならdo, does, did, done, doingの5種類、haveならhave, has, had, havingの4種類の活用形があります。
こうして見ると、英語なら活用が多いbe動詞であっても、7種類の活用形しかないことが分かります。
一方、イタリア語はどうでしょう。
英語でいうところのbeに対応するessereという単語は、
sono, sei, è, siamo, siete, ero, eri, era, eravamo, eravate, erano, fui, fosti, fu, fummo, foste, furono, sarò, sarai, sarà, saremo, sarete, saranno, sia, siate, siano, fossi, fosse, fossimo, foste, fossero, sarei, saresti, sarebbe, saremmo, sareste, sarebbero, sii, sia, siate, siano......
と言うように、約40以上もの活用形があるのです!
英語と比較すると、イタリア語の活用形の多さに驚かされますね。
中には、めったに使わない活用形もあります。それにしたって、1つの単語につき40活用だったら、5単語で200もの形を覚えなければいけないということです。
イタリア語初学者にとって、大きなハードルという意味をご理解いただけたでしょうか。
動詞の活用を覚える
これはもう、何度も繰り返して覚えるしかないんですよね。
40活用と言っても、ある程度活用ルールは決まっていますし、パターンもありますので、過度に落ち込まないでください。
活用を繰り返し声に出して読む、という語学学習の基礎をしっかり実践してもらえれば、少しずつ身に付いてきますよ。
特にお勧めなのは、辞書で動詞を引くたびに、その動詞の活用も一緒に見ることです。電子辞書のカシオEx-wordイタリア語モデルを使えば、動詞の活用を簡単に調べることができるので、とてもお勧めです!
※最近スペイン語を勉強していて、同じような壁にぶつかっています…。
主語がよく省略される
イタリア語の動詞の活用が多いことは、既に述べた通りです。動詞の活用が多いということは、動詞の形を見ただけで、主語を特定できるということでもあるのです。
例えば、日本語で「お腹空いた」と言えば、私が主語だと分かりますよね。でも、英語だと”I'm hungry.”で、”am hungry”だと不自然な感じがします。
イタリア語だと「お腹空いた」は"Ho fame."です。そのまま英語に直すと”have hunger(空腹).”で、英語の”I”にあたる単語は”Ho fame.”の中にはありません。
それでも、動詞が”ho”であれば、主語はio(私)と決まっています。動詞の形から主語が分かるので、イタリア語では主語が省略される場合が多いのです。
イタリア語の文章を読む
主語がない文章は、英語の長文に慣れている方からすると、違和感があるかもしれません。主語がる分かるようになるまで、少々時間がかかりますが、やはり読んで慣れるしかないです。
イタリア語の基礎が身に付いてきたら、イタリア人のエッセイを読むのはいかがでしょうか。中級レベルの方に是非お勧めしたいのが、こちらの本です。
イタリア語エッセイ Dolce italiano...da prendere con un buon caffe (アレッサンドロ・ジョバンニ・ジェレビーニ/NHK出版)
まず、エッセイの内容が面白いです。語学好きの私としては、「La lingua dei popoli latini ラテン語系の言葉同士はそのまま通じる⁈」が興味深かったです。
まずイタリア語の文章、次に日本語訳、そして対訳表示に単語のNoteまでついていて、イタリア語学習にもってこいの本です。価格もお手頃なので、ぜひ購入してみてください!
イタリア人が話すスピードに着いていけない
イタリア人が話すスピードは、独学でのんびり学ぶ方であれば、そこまで問題にならないかもしれません。でも、留学のためにイタリア語を勉強している方にとっては、死活問題ですよね。
私は、1年弱イタリアに留学した経験があります。留学が始まった当初は、とにかくイタリア人の話すスピードに耳が着いていきませんでした。
イタリア人がみんな早口と言いたいわけではなく、次のような理由があります。
- 友達同士でもディベートする文化があり、白熱してくると早口になってくる
- 複数人が一気に話す場面だと、次々に発言されるので、たとえゆっくり話されていたとしても、到底聞き取れない
特に実践的なイタリア語力が欲しい方は、耳が慣れるように、日々イタリア語に触れる必要があります。
イタリア語のリスニングを鍛える
耳を慣れさせるには、いろんなイタリア語を聞いてみてほしいです。
特に、イタリア語は名詞が男性名詞/女性名詞に分かれる言語なので、男性と女性では日々使われる形容詞の語尾が違うことがあります。
そういった違いに慣れるためにも、男性が話すイタリア語/女性が話すイタリア語はどちらも聞くことをお勧めします。
※イタリア留学で、リスニングに苦労した話もまとめています。
※イタリア語リスニングにお勧めのチャンネルです。
まとめ
CILS B2を取得した私が考える、イタリア語が難しい理由を3つご紹介しました。
難しいところだけを挙げてしまいましたが、イタリア語で話してみると、日本語にも英語にもないような軽やかなリズム感が合って、そこは好きなポイントです!
イタリアンレストランのメニューの内容が、分かるようになるだけでも、イタリア語って楽しいと思いますよ。ぜひ挑戦してみてください。