イタリア語学習者の中には、イタリア留学への語学要件などのために、CILS B2を目指している方がいらっしゃると思います。CILS B2のレベルは、下記のように定義されています。
日常生活の、より広範囲な場所に対応でき、また勉強や仕事において的確に意思の伝達ができる。イタリア語の授業を約250~300時間受講したレベル。合格者はイタリアの大学入学時のイタリア語試験を免除されます。
大学入学時の語学試験を免除され、仕事においても意思の伝達ができるレベルですから、そう簡単に合格できるものではありません。
今回は、CILS B2に合格した私が、合格までにかかった期間と使った教材をご紹介します。CILS B2の勉強法は、検索してもあまり出てこない印象です。この記事がCILS B2を目指す方のお役に立てたら嬉しいです!
CILS B2合格までのスケジュール
私はイタリアに1年弱留学していました。大体のイタリア語力の推移は、留学前で初級、留学中に中上級まで上げて帰国し、CILS B2に備えたという流れです。
2016/1~8 イタリア留学準備
留学前は、自己紹介とカフェでの注文ができるかな?とレベルです。イタリアではあまり英語が使われず、最低限のイタリア語を話せないと生活が難しいと聞いていたので、毎日少しでもイタリア語に触れるように意識していました。
実際、イタリア人大学生だと英語が全くできないということは少ないですが、年配の方には英語がほとんど話せない方もいらっしゃいました。
2016/9~2017/8 イタリア留学
イタリア留学中は、とにかくイタリア語で話す、聞くを繰り返していました。イタリア人とルームシェアをしていたので、ありがたいことにイタリア語に接する機会には恵まれていたと思います。
※イタリア留学中に気づいたこと。これがきっかけで、イタリア語を話せるようになったと思います。
※留学中に意識していたことは、こちらの記事にまとめました。
2017/12 CILS B2 全科目受験
帰国してから約3カ月後にCILS B2を受験しました。なるべくイタリア語を忘れないうちに受けようと思い、直近の試験に申し込みました。
いったん帰国すると、意識しないとイタリア語に触れる機会がなくなってしまいます。それを防ぐために、イタリア人留学生のチューターをして、日本語を教える代わりにイタリア語を教えてもらっていました。
2018/12 CILS B2 長文読解のみ受験
2017年12月の試験は、5科目中、長文読解のみ合格点をとることができず、不合格となってしまいました。
CILSは1年以内の再受験であれば、受かった科目について再度受ける必要がありません(2018年時点)。そのため、私は2018年は長文読解のみを受験して、合格点をとり、CILS B2を取得することができました。
※詳しい点数はこちらの記事で公開しています。
イタリア語学習で使った教材
では、実際にどのような教材でイタリア語を勉強したのか、初級レベルだった留学前から順にご紹介します。
現在のご自身のレベルに合わせて、教材購入を検討してみてくださいね。
留学前/初級
留学前は、単語帳をメインに基礎的な語彙を覚えました。
留学中/初級~中上級
イタリア語の基本的な動詞や、よく使われる名詞は分かってきたけど、その後どんな教材を使えばよいか分からないという方、いらっしゃるのではないでしょうか。
私はここが語学学習のポイントだと思っているのですが、入門~初級レベルの本は沢山出ていても、中級向けの教材を探すのって難しくないですか?中級を通りこして、いきなり専門的なレベルになってしまう印象です。
その点こちらの本は、初級者には難しいけれど、ある程度イタリア語に慣れてきた方なら読めないこともない、という絶妙な中級レベルを実現していると思います。
イタリア文化について知ることができる内容も、大変興味深く、中級者にお勧めの1冊です!
Amazonから一部を試し読みできますので、ぜひご検討ください。
イタリア語エッセイ Dolce italiano... Da prendere con un buon caffè (Alessandro Giovanni Gerevini/NHK出版)
帰国後
帰国後は、いよいよCILS対策としてCILS B2向けの教材で勉強しました。私はQuaderni CILSを使っていたのですが、現在Amazonでは取扱いがないようです…。
Quaderni CILS: Livello DUE-B2/Guerra Edizioni Guru
Amazon | Quaderni CILS: Livello DUE - B2 + CD (new ed.) | Deledda, Grazia | Words & Language
Traguardo CILS: Libro CILS DUE B2/Difusion Centro de Investigacion y Publicaciones de Idiomas S.L.
Quaderni CILS以外ですと、こちらのTraguardoのレビューが良いです。
現代イタリア語文法 (坂本 鉄男/白水社)
文法について詳しく知りたい方は、良い文法書を1冊もっておくことをお勧めします。私は、こちらの文法書で適宜確認していました。
イタリア語を学んでいて湧いてくる疑問は、網羅的に解決できるような厚みのある内容です。本気でイタリア語に取り組む方は、ぜひご準備ください。
まとめ
CILS B2に合格したスケジュールと、それまでに使っていたイタリア語の教材をご紹介しました。
留学中に多くを学んで、帰国してからCILS対策として勉強をしたという流れですが、教材については、独学で学んでいる方にも参考になれば嬉しいです。