新卒で就職活動をしている時、転職を考える時、「結局自分は何がしたいんだろう?」と思うことはありませんか。
求人サイトを覗いてみると世の中には溢れんばかりに仕事があるのに、自分のやりたいことが分からないから、どれもなんだかぴんと来ない。会社のHPを見ても、なんか違う気がする…。
そんなお悩みをお持ちの方は、自分の「やりたいこと」を知ることから始めてみるのがお勧めです。
- 就職活動中の方
- 転職を検討している方
- 企業を考えている方
自分の進路選択の契機として、これからご紹介する本の手順を試してみてはいかがでしょうか。
私も実際に本書の手順を試してみたので、一例としてご参考になれば嬉しいです。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 (八木 仁平/KADOKAWA)
やりたいことを見つける手順
本書は「自己理解」の手法を発信し、多くの方の「やりたいこと探し」の手助けをしてきた著者が、その方法をまとめた本です。
「やりたいこと」を見つける方法は、これまでも吟味されてきたと思います。本書は「世界一やさしい」というだけあって、著者が独自に見つけた公式で、やりたいことを見つける方法が紹介されています。
その公式とは、以下の3本柱を基に構成されます。
- 好きなこと
- 得意なこと
- 大事なこと
公式① 好きなこと×得意なこと=やりたいこと
公式② 好きなこと×得意なこと×大事なこと=本当にやりたいこと
一見すると、非常にシンプルな公式ですよね。
著者が説明する手順で自分なりの3本柱を一つずつ見つけていき、最後にそれらを掛け合わせることで、「本当にやりたいこと」が見つかるという構成になっています。
本書で紹介されている、大まかな手順は下記の通りです。
①「大事なこと」を見つける
work STEP1: 5つの質問に答えて「価値観」を見つけ出す
work STEP2: 「価値観マインドマップ」を作って思考を整理する
work STEP3: 「他人軸」な価値観を「自分軸」に転換する
work STEP4: 「価値観ランキング」を作って優先順位を決める
work STEP5: 「仕事の目的」を決めれば自然と仕事が上手くいく
②「得意なこと」を見つける
work 5つの質問に答えて「得意なこと」を見つけ出す
③「好きなこと」を見つける
work 5つの質問に答えて「好きなこと」を見つけ出す
④「本当にやりたいこと」を決断する
work STEP1: 「好き×得意でやりたいこと」の仮説を立てる
work STEP2: 「仕事の目的」で「やりたいこと」を絞る
細かいやり方が気になった方、実際に自分もやってみようと思った方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
やってみて難しかった箇所
私自身、多分もうしばらくは、現状と同様に会社員をすると思います。でも、これから先の数十年も、同じ会社で働き続けるか、今は分かりません。
数年働いてみた今、就活生だった頃とは社会の見え方が大分違ったり、社会で役に立つ経験を多少はできたりしているはずです。せっかくの機会なので、実際に本書の手順に則って、私も「やりたいこと探し」を試してみました。
すると、何カ所か手が止まってしまった箇所がありました。
「仕事の目的」を見つける
私の場合、大事にしている価値観は何となく自覚がありました。次の手順として「無意識のうちに周りに与えようとしてきた影響」を振り返って、「仕事の目的」を見つけるのが難しかったです…。
チームプレーが好きだったり、集団の中で役割を果たしたりしてきた人は、もしかしたら難なく振り返れるかもしれません。
でも、私は個人で物事を進める方が得意だったり、そういった経験の方を多くしてきた認識があったりで、10個経験を洗い出すのに時間がかかりました。
そういう人のために、巻末特典として質問が用意されている構成は、読者目線で作られている印象を受けました。
「自分の取扱い説明書」を作る
自分のことは自分が1番分かっているだろうと思っていましたが、これも時間がかかる作業でした。ワークを繰り返す中で出てきた自分の考えや特徴を、長所として使えるように、10~20個の項目に直すのです。
5個くらいは何とか出せるのですが、それ以上のパターンを見つけるのが難しく、いったん寝かせて日を改めて取り組みました。
「本当にやりたいこと」を絞る
最後のステップです。仕事として考えるうえで、やはりここが1番重要なのではないでしょうか。
好きでやりたいことを挙げるのは、そこまで難しいことではありませんでした。でも、それを「仕事」として取り組むか、趣味として楽しむかは、「仕事の目的」がしっかりしていないと見極められないですよね。
結局、やりたいことは見つかった?
結論「何となくこういう方向」ということは見つかりました。ハッキリしない回答ですね…。
途中難しかった箇所を挙げましたが、手が止まってしまったワークを「とりあえずこんな感じだろう」と埋めて進めたからかな、と反省しています。「なんとなく」埋めた箇所が少なければ少ないほど、「はっきりとした本当にやりたいこと」が分かったはずです。
「とりあえず」とか「なんとなく」で埋めた箇所は、つまり自己理解がそこまで深くできていなかったということだと思います。はっきりと書ききれなかったワークは、少し時間を空けて、もう一度取り組みたいです。
いずれにせよ、本書の「やりたいこと探し」を全くやらないでいた時よりかは、「なんとなくこういう方向」というのが分かりました。それだけでも、少しは前進したと言ってよいのではないでしょうか。
単に私のやり方がよくなかった可能性もありますし、やらないよりやった方がよいことは間違いありません。
まとめ
全体的に青を基調としたシンプルなデザインで、適宜補助として図や表が入っているため、理解しやすい内容だったと思います。
本書の手順で「やりたいこと探し」をする前と後では、やはり自分の認識が変わったことは実感があります。
実際にやりたいことが見つかったら、次はそれをどうやって実現するかを考えないといけないですよね。別の記事で、目標実現に役立つ本を紹介していますので、よろしければ合わせてご覧ください!